今週の重賞予想+出資馬動向
早いもので今年も3月に入りました。競馬の開催は第9週となります。
今週の開催は退職される調教師の先生方にとっては最終週、新人騎手にとってはデビュー週となります。
安田隆行先生の1,000勝達成、ルーキーの誰が最初の勝ちをあげるか、注目です。
今週の重賞は3レース。その予想も簡単にまとめます。
月末月初は各クラブの更新情報も公開されます。それを見ての印象なども少しだけ書いていこうと思います。
出資馬一覧
各クラブ所属馬の2月動向について
シルクHC
シルクのデビュー済み各馬は3月の出走見込みは薄そうな印象を受けます。
リンドラゴはもしかすると来週あたり帰厩、月末開催で出走という可能性はあるのかな、という印象。
ゴールデンリープは順調に回復している様子で、この調子だと4月、5月の競馬で見られそうです。
2歳馬ではメジャーアピール(アピールⅡの22)、プロミストジーン(プロミストリープの22)ともに順調な印象。
メジャーアピールは馬格も大きくなって、雰囲気も良いですね。身体の成長に中身が追い付いていない現状ですが、今後楽しみです。急成長で喉は心配ですが、先々わかってくるでしょう。
プロミストジーン(プロミストリープの22)
プロミストジーンも順調に進んでいる印象を受けます。
母プロミストリープは中央ダートでは1,400mで2勝をあげていますが、地方ダート重賞路線では4コーナーをこなしていましたし、ナダルの距離適性もそのくらいレンジ。
早期デビューで芝を試す展開か、順当にダートでデビューするか、いずれにしても楽しみですね。
ナダル産駒はかなり順調に進行しているようで、早くも入厩した馬もいるとのこと。
ダート適性が高く、馬格がある大型馬も多い印象なので、早期の芝デビューで苦戦することも考えられそう。
ダートデビューについても、中身まで実はまだ仕上がっていなかった、という展開も考えられるので、そこはモーリスの初年度にイメージが近いかもしれません。
こればかりは今時点ではなんとも言えませんが、成長力に期待して長い目で見て良さそうな種牡馬だと思います。
ノルマンディーOC
現在、出資10頭と最も出資馬の多いクラブです。
2月はジャーヴィス2着とスノーディーヴァがデビュー戦9着という成果でした。
3月はジャーヴィスとスノーディーヴァが出走予定となり、次のステップへ進んでくれることを期待しています。
そして、ノーブルロジャーの毎日杯挑戦が月末に控えています。距離延長をこなして、先々の可能性を広げてほしいですね。
病で療養中だったフォンメイリーと骨折で療養中だったブリッツクリークとウィズアットダンスはいずれも回復してきており、フォンメイリーは帰厩の目途が見えてきました。
ブリッツクリークはまだまだ先ですが、ウィズアットダンスはそろそろ走れそうですね。
エクラメテオール
2021年産でまだデビューしていなかったのが、ノルマンディーの2次募集で出資したエクラメテオールです。
全兄のアーテルナイトはデビューから好走するも、途中で一度崩れて現在は地方から中央復帰をめざして奮闘中。
エクラメテオールは美浦の堀内先生の厩舎に所属。堀内先生は馬房数が20に増加しました。このタイミングでエクラメテオールは初入厩となりました。
当初順調に進んでいたものの、一度調子を崩してから長い調整に入ったエクラメテオール。
そこから立て直して23年末からここまで成長を見せ続けてくれました。遅れてのデビューになりますが、ここからの飛躍に期待したいところ。
個人的にはクトゥネシリカでできなかった堀内先生の厩舎での1勝をこの馬で果たしたいところ。
4月の福島開催になるかな、と思っていますが、3月の厩舎での成長に期待します。
インゼルTC
インゼルTCの出資馬は現在3世代6頭。
現在、シュニーとマルモアが療養中、2歳は育成中ですので、3月走る可能性があるのはクリダームとトーマスフレアです。
いずれも順調なら3月末か4月上旬に走るところを見られるのではないかと思います。
2月、特にうれしかったのは元出資馬のオストファーレンが地方で圧勝で2連勝を決めてくれたことですね。命名馬ですので、ずっと追いかけたいところ。
クリダーム
2月に須貝先生の厩舎から上原佑紀先生の厩舎に転厩が決まったクリダーム。
現在はまだ調整中ですが、3月中の入厩が期待されます。デビューから函館2歳Sまで、調教助手の方のコメントがいつも楽しみで、先々を期待した馬でしたが、そこから先は長らく苦戦。
2023年6月10日に出走して以降、1度も入厩せずここまできました。いろいろな要因はあったものの、ここまで本当に長かったですね。
ハーツクライ×サクラバクシンオー、トウショウ牝系でスティールハートの血も入るクリダームですから、成長力はまだまだあるはず。
上原先生の厩舎も馬房数が14から20に大きく増えましたし、このチャンスを生かして厩舎の主力として活躍してくれることを祈るばかりです。
クリダームが転厩したことで、上原先生の厩舎にはゴールデンリープ・プロミストジーンと合わせて3頭お世話になることになります。
多くの喜びを共有できると最高ですね。
3/2 中山11R オーシャンS(G3)
予想印
中山芝1,200mはスプリンターズSも開催されるコース。
外回りコースを使用するため、3コーナーはやや緩く、4コーナーから直線は小回りと登りで馬力がいるコースです。
スプリント戦で下りで入るため、ハイペースになりやすく、ラストはタフな形状ですから、逃げて勝つにはかなりの能力が求められます。
前目で競馬をしつつ、馬力のあるパワースプリンターからねらっていきたいところです。
開幕2週目ではあるものの、初週が雨、今週も週中で雨が降っているため、一層馬力は求められると考えられます。
本命は⑨シュバルツカイザーです。
父Dark Angelは欧州のスプリンターで、母系もNashwanとShirley Heightsと、父のスピード×母系のスタミナという配合イメージです。
中山・洋芝巧者で今の中山とはあいそうなイメージです。東京や京都であまり成果が出ていないのもイメージと一致します。
前目中団で競馬をできるタイプでもあり、好勝負を期待したいです。
対抗は①バースクライです。
前走はシルクロードSを使って9着。そのレースでは単穴を打っていました。
バースクライは全4勝中、3勝が阪神・中山であげています。残りの1つも小倉の稍重での1勝。
京都のコース形状よりも、タフな環境の方があうタイプかもしれません。
母系に欧州要素が豊富で、今回の中山では挽回が期待できそうです。
単穴は⑬ダディーズビビッドです。
前走阪神カップ9着から距離短縮で臨みます。
中京や東京に良績が多いタイプなので、直線の長いコースの方が向いている可能性は高いタイプです。
ただ、キズナの牡馬で、古馬になってパワーに寄ってきても不思議はないですし、外枠で緩く回って直線伸びてくる展開は想像できました。
全馬の無事と活躍を祈ります。
3/2 阪神11R チューリップ賞(G2)
予想印
阪神・芝・外1,600mは阪神JFと桜花賞が開催される牝馬クラシック路線の王道コース。
このコースで成果を残していること、タフなマイルの流れを経験していることは大事な要素ですし、仕上がりの良さも求められます。
大箱のコースで、直線距離も十分にありますから、鋭い末脚を持っていることも注目点です。
本命は⑤ミラビリスマジックです。
阪神コースは初挑戦となりますが、新馬・菜の花賞と中山で連勝。
前目から上がり時計34.9、34.2を計測しています。特に前走の菜の花賞は1,000m通過58.5秒のレースペースで追走して34.2秒の上がりを使っていますから、追走力と末脚を両立しています。
桜花賞のボーダーがかなり厳しいこともあり、何とか権利がほしいレース。ここは好勝負に期待したいです。
対抗は⑨スティールブルーです。
この馬も阪神コースは初挑戦。新潟外1,600mで上がり3Fを32.9、アルテミスSでは33.8を記録。ルーラーシップ産駒らしく、長い直線で持続的に脚を使って速い上り時計をマークするタイプです。
前走のフェアリーSは後方から差して届かずの4着。ただ、速い流れを経験できたのはプラスですし、上り坂でも末脚を発揮したこともプラスでしょう。
今回、阪神でパフォーマンスをあげる可能性が高く、賞金的にも何とか権利がほしい1頭だけに、ここは勝負でしょう。
単穴は⑬エラトーです。
Saxon Warrior産駒で、タフな馬場の京都1,800mで1月に未勝利勝ちしたばかりです。
かなり馬力のありそうな欧州血統の馬で、前走は逃げて1,000mを60.6秒で通過、上がり3Fは35.3秒。
末脚を発揮して勝負するというより、前目から粘って押し切る競馬に期待したいタイプで、となるとドイツ拠点のムルザバエフ騎手が鞍上を務めるのは楽しみな要素。
距離短縮とレースレベル上昇で、近2走のように楽に逃げられる展開にはならないとは思いますが、勝負根性を見せられる場面ではないかと思います。
全馬の無事と活躍を祈ります。
3/3 中山11R 弥生賞(G2)
予想印
弥生賞が開催される中山芝2,000mはスタート直後に急坂があり、かつ直線をしっかり走ってコーナーに入るため、コーナーまでの位置取り争いも激しくなりにくく、ペースは落ち着きやすい傾向。
また、頭数が少ないレースにもなりやすく、今年も11頭での開催。これらの要素からハイペースにはなりにくく、皐月賞の前哨戦ながらも、皐月賞より日本ダービーに関連しやすいレースです。
開幕2週目で、天候の影響でやや馬場は重いものの、内・先行有利の流れになるでしょう。
先行力とここまでのパフォーマンスでいけば、シンエンペラーはかなり有力。
スローからの上がり勝負となれば、ダノンエアズロックは抜群の末脚を持っています。
コース実績ではトロヴァーレは上位ですし、先行して中山で鋭い末脚を発揮できるとなると、この期待値は高いでしょう。
この3頭は有力ですし、これで決まる可能性は十分あると思います。
賞金的なことで言えば、シンエンペラーは問題なく、ダノンエアズロックは足りる可能性が高い1頭。
900万円で追加したいのがトロヴァーレとファビュラススターです。
本命は⑩ファビュラススターです。
内・先行有利と見つつ、エピファネイア産駒としては外枠は良いでしょうし、前走は同コースで1,000mを59.9秒のペースを追走。末脚を発揮して1着を獲得。
23年12月28日開催のホープフルステークスが02:00.2という決着に対し、ファビュラススターが勝った1勝クラスは24年1月8日開催で01:59.8で決着しました。これはさらにその翌週の京成杯よりも早い時計です。
前走経験からやや前に位置しつつ、末脚を発揮できるイメージは沸きますし、権利獲得に向け、良いパフォーマンスを見せてくれるのではないかと思います。
対抗は⑥トロヴァーレとします。
この馬も皐月賞をめざしたいでしょうし、権利獲得を意識したい1頭です。
中山での実績は間違いないですし、今回もこのコースで成果を残してくるでしょう。
先行して鋭い末脚を発揮できるタイプで、スローになればこの馬の見せ場だと思います。
シンエンペラーとダノンエアズロックも実力上位で、大敗するイメージは沸きません。
全馬の無事と活躍を祈ります。