種牡馬‐ドレフォンを考える
今年21年デビューの種牡馬ドレフォンが新馬戦でかなり成果を残しています。20年産駒でシルク募集は牡馬1頭、牝馬3頭の合計4頭となっており、シルク会員からすると出資チャンスのある種牡馬です。
そこで、今日はドレフォン産駒について考えていこうと思います。
ここまで、サトノダイヤモンド・サトノクラウン・リアルスティール・モーリスについて検討してきました。モーリスの記事からリンクがあるので、ぜひご参照ください。

この記事はこんな人にオススメ
- 一口馬主を始めようか悩んでいる人
- 一口馬主を始めることは決めたけれど、どのクラブにしようか悩んでいる人
- すでに一口馬主を始めていて、同じ馬や同じクラブで出資している人
- シルクホースクラブの20年産駒募集で出資を検討している人
並みのサラリーマンの一口馬主ライフってこんな感じか、と思ってもらえたらと思います。
ドレフォンの現役時代と産駒傾向
ドレフォンはすでに産駒がデビューしていたり、米国で活躍した馬であること、また、出資馬フォンメイリーの紹介記事でも触れていることから、現役時代の紹介はコンパクトにします。
※出資馬・フォンメイリーの紹介記事は以下よりご参照ください。
ドレフォンは2015年から17年にかけて活躍し、9戦6勝(うちG1を3勝)、競争中止1回という成績を収めています。主にダート1200mと1400mを主戦場とし、快速馬として活躍しました。
ドレフォンの父Gio Pontiは芝の1600mから2200mで活躍し、母父のGhostzapperはダートの1200mから2000mで活躍しました。両者ともに距離の融通が利く点には注目したいです。それは馬体の柔軟性の高さを示しているとも考えられるからです。ドレフォンが芝で走る馬を出しているのも、ここに要因があるのではないでしょうか。
ドレフォンは日本では母父に入って優秀な成果を上げているStorm Cat系の種牡馬です。母父GhostzapperはDeputy Minister系種牡馬で、クロフネと同系統の種牡馬です。クロフネ同様に母父としても非常に優秀な種牡馬で、米3冠馬のJustifyの母父でもあります。JustifyもStorm Cat系の産駒ですので、GhostzapperはStorm Cat系と好相性にあると考えられます。(ということは、ディープインパクト×Storm Catのディープ後継馬は、クロフネやFrench Deputyと好相性になるかもしれません)
記事を書いている時点で、芝・ダートともに勝利した馬、好走した馬はすべてサンデーサイレンスの血を引いており、その相性の良さを示しています。すでに成功が約束されたも同然の状況になったのではないでしょうか。
Tom Rolfe , Relaunch , Forli この血をどうするか
ドレフォンの配合表を見たとき、目を引くのは、Storm Cat や Deputy Minister のあたりかとは思うのですが、気を付けないといけないのはTom RolfeとRelaunchではないかなと思います。
Relaunchはコントレイルなどにも入っていて、最近注目の血だとは思うのですが、結構なパワー型の血のように感じます。薄く入ればパワー不足を補う血、濃く入るとトラクターにする血なのかなあと思っています。コントレイルが稍重の皐月賞を勝てたのも、この要素があるのではないでしょうか。
Tom RolfeもRibot系種牡馬で、スタミナとパワーを伝えるタイプの重たい血です。このブログでよく登場する牝馬LalunもこのTom Rolfe同様にTeddyの血を引いていて、その血のおかげでSadler’s WellsもNever Bend系(Mill ReefとRiverman)は欧州のタフな馬場で活躍ができました。
ドレフォンがMr.Prospector×Alyder(Raise a Nativeのクロス)やエタン、Sir Gaylordの血を引いていつつも、アメリカのダートで活躍できたのは、こうしたパワフルな血を引いている点にあると思います。これらの血を強くしすぎずに、シンプルに持っていることで、スピードとパワーを両立した短距離馬として活躍できたのだと私は考えます。
そうなったとき、この血を日本競馬で刺激してしまうと、おそらく日本の馬場では活躍しにくい馬が出てきてしまうのではないかと思います。
Haloの血はStorm Cat系やSir Gaylord系の血と相性が良いのはすでに実証済みで、Haloの血を持ちつつ、Tom RolfeやRelaunchを刺激しないと短いところで活躍する馬は出てくるのではないかと思います。実際、今勝利している馬は今後も短いところで期待ができそうです。
ただ、日本の王道は中長距離路線であり、目指すべきはダービーです。ドレフォン産駒から日本の中距離G1を制する馬を出すためには、Forliの血の刺激が必要でしょう。
ドレフォンはForliの血を引いており、そこを刺激することで、スタミナを補完することができます。ForliはNureyevの母父であり、キングカメハメハがその血を引いています。
ということは、キングカメハメハとサンデーサイレンスの血を引く馬との相性がとても良いということになります。これはエピファネイアやハービンジャーなどとも共通します。日本で活躍馬を多数出しているキングカメハメハとサンデーサイレンスの血を持たないと、日本の王道路線ではなかなか活躍馬を出せないということでもありますね。
まとめ
今年のシルクの募集馬にドレ×カメ×サンデーがいないのは残念ですが、Forliで補いたいスタミナ的な要素を補える配合もあるのではないかと思います。
この辺りは、改めて募集馬検討の際に考えてみたいと思います。
引き続きよろしくお願いいたします。