ノルマンディーOC 二次募集馬 配合分析における方針と注意書き
ノルマンディーOCの二次募集が2022年1月6日よりスタートします。公式HP募集馬ページの公開は12月16日に公開されました。まずは血統表のみの分析を行っているので、コメントや写真については現時点では触れません。
年内に1頭ずつ更新を行い、募集開始前には全頭評価を実施できる状態まで進めていきたいと思います。
二次募集馬の分析については以下の流れで実施したいと思います。
- 1頭ごとの配合分析の実施 血統表ベース
- 配合分析実施後、馬体分析の実施(動画・写真の公開と並行して実施)
- 全頭そろった時点で横の比較を実施
まずは1頭ごとに血統表からわかる魅力や『こういうイメージで、馬体と方向性が合致してたら良いのではないか』の仮設立てを実施したいと思います。その仮説を馬体・歩様とコメントと比較して検証、その後に二次募集馬+一次募集馬と比較して個人的に良いと思う馬を選定、という流れにしたいと思います。
分析にあたっては、血統評論家の栗山求さん・望田潤さんのブログや書籍をもとに勉強した内容を用いています。お二人のブログは以下。
栗山求さん → 栗山求の血統BLOG
望田潤さん → 血は水よりも濃し 望田潤の競馬blog
そのほか、亀谷敬正さん、治郎丸敬之さん、村山弘樹さんの書籍でも勉強させていただいております。勉強で用いている書籍は以下の通りです。
あくまで本分析は自分自身が一口馬主として競走馬に出資しており、自分自身の投資先を選ぶための分析を公開している範囲ですので、募集馬の活躍を保証するものではございません。最終の判断はご自身にて実施をお願いいたします。ご了承ください。
ゴールドマッシモの20
募集番号45 ゴールドマッシモの20 牡馬 4月29日生まれ
父 | : | フリオーソ |
母 | : | ゴールドマッシモ |
母父 | : | ネオユニヴァース |
厩舎 | : | 南関東 佐藤裕太厩舎 |
価格 | : | 128,000円(100口) |
母ゴールドマッシモは中央で22戦2勝の成績をあげた競走馬です。芝でも走りましたが、掲示板に入れませんでした。ダートでは18戦し7回3着以内に入っています。
4代母のPass Awayからは海外重賞馬が出ていますが、それ以外に重賞を制覇している馬はこの一族からは出ていません。ただ、重賞で好走したり、勝ち上がって長く活躍している馬は複数出ており、派手さはないものの、堅実な一族の印象です。
ゴールドマッシモの産駒からは中山大障害にも出走したエルゼロ、新馬勝ちしたサウンドブレイズなどがいます。その他の産駒も地方や障害競走で走っており、また、全頭において出走回数が多く、馬体の強さ、健康さに期待ができる繁殖です。
ゴールドマッシモの20は母13歳時の産駒です。
本場は中央での募集ではなく、地方所属馬として募集されています。セリでの取引価格や募集価格はほかの中央所属の馬よりも高いこともあり、適性的に地方所属を選んでいると考えられます。
ゴールドマッシモの20の血統表
フリオーソはダート路線で活躍したブライアンズタイム晩年の名馬です。種牡馬としてはダート専門で、坂がないコースを得意としています。4代母Trillionはトリプティクの母であり、Bagerはトリプティクの全妹にあたります。Roberto・Mr.Prospector・NureyevによるNashua≒Nantallahのニアリークロスを持ち、ダートで適性が高い北米的パワーを持っています。加えてGraustarkのRibotとHyperion、NureyevのHyperionでスタミナも備わっている印象です。これらの要素でダート中距離をこなすことができると考えられます。
フリオーソは8歳まで現役生活を続け、9歳で種牡馬入りしたこともあって、2004年生まれではあるものの、産駒のデビューは2016年です。5世代まで出てきた2021年は、地方種牡馬リーディング5位に入っており、地方適性の高さを示しています。
この馬は以下がポイントになると思います。
- フリオーソに対してMr.Prospectorの血は好相性で期待ができる
- Storm Birdのクロスが母系に入っているのは北米パワー注入効果が期待できる
フリオーソの産駒はMr.Prospector系の血が入っていると活躍する傾向があります。リステッド勝ちのテルペリオン、地方重賞勝ちのヒカリオーソ、準オープン勝ちのホーリーブレイズ・エイコーンはいずれもMr.Prospectorのクロスを持ちます。ゴールドマッシモの20はMr.Prospectorの3×5を持ち、その点はプラスだと考えられます。
前述のテルペリオンはNijinskyのクロスを母が持っています。Nijinskyは母系に北米パワー血統のTeddy系の血を引いており、その要素がテルペリオンのダート適性を高めていると考えられます。母ゴールドマッシモはStorm Birdの4×4を持っていますが、Storm Birdもまた母系にNijinsky同様にTeddy系の血を引いており、北米パワーを加えることができている印象です。
地方の砂は中央の芝とは対極的な環境であり、中央ダート血統ですら活躍が難しいのが現状です。そうした点から、母系に日本の芝適性を高めるサンデーサイレンスの血が入ってくると適性の方向性がブレてしまう可能性があります。ただ、ネオユニヴァースはサンデーサイレンス系の中ではスピードよりもスタミナがあり、タフな競走馬・種牡馬でした。地方の深い砂に対応できるスタミナやタフネスは持っており、そこまでマイナスな印象はありません。母父としてはブライアンズタイム系の種牡馬との相性も良く、堅実な成果を出しています。
スピード的な要素は薄いため、地方のダート中長距離路線での活躍になるのではないでしょうか。
まとめ
母の産駒は中央でも活躍しており、どれもタフな馬です。セリ価格・募集価格ともにノルマンディーでの中央募集馬とそん色なく、地方での活躍を見込んでの地方デビューだと考えられます。
うがった見方とすれば、ノルマンディーOCにおける地方実績を作り、2021年4月にスタートしたOwners Proへの動員拡大を狙っているのかもしれません。だとしたら、のっかったほうがおいしいですね。あくまで私の妄想なので、なんともですが、そんな期待をしてくなる楽しみな1頭です。