インゼルTC 2025年度募集 募集馬全21頭分析
本記事ではインゼルTCの2025年度募集の募集馬全21頭を私なりに見て考えたことをまとめます。
牡馬編と牝馬編で前後半分けて投稿させていただきます。
今回は後編、牝馬編です。
今年は出資申込制度が大きく変更となっています。詳細はインゼルTCのWebサイトをご確認ください。
会員ランクと出資実績を出資申込に反映した仕組みで、当選確率的にも良い内容だと個人的には思っています。
私はホワイト会員調整を行っているので、今年の申込可能頭数は2頭です。それも踏まえて馬を見ていきたいと思います。
なお、馬体を見ずに配合や厩舎などの情報をもとに分析をしておりますので、ご了承ください。
募集馬の分析 注意書き
本分析は私シオノゴハンが個人で行っているものであり、募集馬の活躍を保証するものではございません。
出資などの最終判断は、ご自身にて実施をお願いいたします。
ご了承くださいますようお願いいたします。
参考図書のご紹介(PR)

No.11 チカリータの24

チカリータの24は父キタサンブラック、母の父クロフネという配合の牝馬です。
生産はノーザンファームで、厩舎は栗東の松永先生を予定しています。
母チカリータはインゼルおなじみの母で、キーファーズ所属で27戦2勝、2着11回というタフな戦績を残したダート馬です。
ヴィルシーナ、シュヴァルグラン、ヴィブロスのきょうだいを出したハルーワソングの牝系出身です。
私はチカリータの20こと、シュニーに出資しており、縁のある血統です。
前年も本場と同配合の牡馬が募集されたものの、不慮の事故で早逝しています。
Haloやサンデーサイレンスのクロス+Nureyevはイクイノックスなどが出ているニックスです。
また、クロフネやフレンチデピュティを持つキタサンブラック産駒には、ウィルソンテソーロやガイヤフォースが出ており、好相性の組み合わせを複数持っています。
芦毛に出ていますし、牝馬ということもありますから、ガイヤフォースのようにマイルで活躍してくれると先々が楽しみです。
良血の好配合馬ですし、無事に進んで牝馬クラシック路線で活躍してほしい1頭です。
No.12 スプリングサンダーの24

スプリングサンダーの24は父キタサンブラック、母の父クロフネという配合の牝馬です。
生産は天羽牧場で、厩舎は栗東の高柳大輔先生を予定しています。
母スプリングサンダーは中央5勝、重賞2着2回と活躍した競走馬です。
近親には天皇賞春を制したスズカマンボや牝馬ダート重賞馬のクイーンマンボがいます。
産駒も安定して活躍しており、父ハーツクライのスカーフェイスは中央5勝、重賞2着1回を記録しています。
チカリータの24でも説明した通り、クロフネとキタサンブラックは好相性であり、母の実績からも期待が持てます。
サンデーサイレンスのクロスはないものの、Nureyevの血は入っており、そこもポイントです。
芝のマイル、牝馬クラシック路線での活躍を期待したい1頭です。
No.13 ライラヌールの24

ライラヌールの24は父コントレイル、母の父Midnight Luteという配合の牝馬です。
生産は社台ファームで、厩舎は美浦の蛯名正義先生を予定しています。
母ライラヌールは北米で活躍した競走馬で、重賞で3着に入った経験があります。
牝系も北米で活躍しており、血統背景も北米要素が充実しています。
コントレイルも北米要素が強い競走馬で、本馬はFappianoとStorm Catのクロスを持つという点で、父の持つ北米要素をそのまま継続したイメージです。
牝馬であり、Pulpit経由でBold RulerとPrincequilloの柔らかな要素をが入るため、直線でキレるタイプになる可能性もあると思います。
一本気な競馬をするタイプになるのではないか、と思いつつ、ゴーサインに素直に反応すると、すごいスピードを発揮するのではないでしょうか。
No.14番 カラヴェッラの24

カラヴェッラの24は父コントレイル、母の父Ghostzapperという配合の牝馬です。
生産は天羽牧場で、厩舎は美浦の高柳瑞樹先生を予定しています。
母カラヴェッラは1戦して未勝利。祖母インクルードベティは北米のG1を1勝しています。
繰り返しになりますが、コントレイルは北米要素の強い種牡馬です。
母カラヴェッラも米国血統を重ねてきた配合馬ですから、米国の方向でまとまった配合イメージです。
一方で、コントレイルの持つ要素をクロスで直接刺激しておらず、様々な米国要素を結集した配合となっています。
その中で濃いのがRelaunch~In Realityで、これはMan o’War系の血で、米国のスピードと前向きな気性を発揮する血だと思います。
1,400mあたりで、芝、ダート問わず一本気な競馬で走ってくるタイプになるのではないでしょうか。
No.15 スカイノダンの24

スカイノダンの24は父エピファネイア、母の父サクラバクシンオーという配合の牝馬です。
生産は桑田牧場で、厩舎は栗東の寺島先生を予定しています。
母スカイノダンは中央4勝、G3北九州記念で2着に入るなど活躍しました。
祖母はシビルですので、スカイノダンの半弟にはジャスタウェイがいます。
過去にインゼルで募集されたアンテロ―スは、スカイノダンの孫にあたります。
父エピファネイアが中長距離馬、母と母の父が共にスプリンターということで、長短のバランスが良い組み合わせです。
馬力というタイプの配合ではありませんし、イメージ的には京都で下ってそのまま平坦を流れ込むタイプになりそうです。
新潟などもあいそうで、直線の長いコースでスピードを持続するタイプではないかと思います。
No.16 ムーンライトベイの24

ムーンライトベイの24は父サートゥルナーリア、母の父High Chaparralという配合の牝馬です。
生産は天羽牧場で、厩舎は栗東の渡辺薫彦先生を予定しています。
ムーンライトベイの仔はシルヴァリームーン以来となります。本馬の半姉にはシゲルピンクダイヤ、シゲルピンクルビーがいます。
母ムーンライトベイは欧州血統が充実していて、Mill Reefのクロスも入るなど、NasrullahとHyperionの血が充実しています。
そこにSadler’s Wellsのクロスが発生するので、Hyperion要素や重厚さがさらに増したイメージです。
サートゥルナーリア産駒の傾向からも、大箱の直線でスピードを持続するタイプになるのではないでしょうか。
Sadler’s Wellsのクロスのイメージからも、下るよりも上る方が良さそうで、それが阪神のマイルあたりで発揮されると理想的だと思います。
No.17 ヴィニーの24

ヴィニーの24は父モーリス、母の父ディープインパクトという配合の牝馬です。
生産はノーザンファームで、厩舎は栗東の池江先生を予定しています。
ヴィニーもインゼル定番の母で、預託厩舎が池江先生というのも定番の組み合わせです。
中央で勝ち上がったのはブラーヴイストワルの1頭です。
モーリスとディープインパクトの組み合わせは、ジェラルディーナなど牝馬で成果が出ている配合です。
母ヴィニーはThe Minstrel≒Nijinskyを持ち、北米的な馬力要素も持っています。
駆動力と芝のキレが両立されると良さそうです。
この組み合わせで、そろそろ活躍馬が出てほしいというのは、関係者みんなが思っていることだと思いますし、活躍してほしいですね。
No.18 エルパンドールの24

エルパンドールの24は父シニスターミニスター、母の父ネオユニヴァースという配合の牝馬です。
生産は杵臼牧場で、厩舎は栗東の四位先生を予定しています。
母エルパンドールもインゼル定番の母で、四位先生の厩舎も続いています。
ダイナフェアリーから連なる名牝系で、近親にルヴァンスレーヴ、チュウワウィザードがいます。
母エルパンドールはルヴァンスレーヴの母マエストラーレの全妹にあたります。
こうしたダートの名血に、父シニスターミニスターはA.P.Indy系の種牡馬で、北米要素を注入しています。
スタミナと馬力のある母系に、軽い北米のスピードが入るイメージで、ダート4コーナー戦をこなせるタイプになるのではないでしょうか。
牝馬だと1,800mをこなせるかどうかがポイントになると思いますし、その適性はあるのではないかと思います。
ダートでの活躍を期待したい1頭です。
No.19 ヒャッカリョウランの24

ヒャッカリョウランの24は父リアルスティール、母の父Galileoという配合の牝馬です。
生産はノーザンファームで、厩舎は栗東の宮地先生を予定しています。24年開業の先生です。
母ヒャッカリョウランはキーファーズ所属で走った馬で、3戦して未勝利でした。
Urban Seaの2×3という強烈なクロスを持っており、そのクロスを生かして繁殖としての活躍が楽しみな母です。
近親に活躍馬も多い牝系で、芝、ダート両方で活躍馬を出す父リアルスティールですが、本馬は芝向きな印象を受けます。
ヒャッカリョウランの24もStorm Catの3×4をはじめ、Northern Dancerのクロスがかなり濃いタイプです。
ガチっとパワーのあるタイプになりそうで、それが洋芝や重い馬場で発揮されるとおもしろいのではないでしょうか。
体質的にも丈夫かどうかは1つポイントになりそうなタイプです。クロスが濃いので、母としても楽しみだと思います。
No.20 キャリサガの24

キャリサガの24は父エフフォーリア、母の父Sageburgという配合の牝馬です。
生産は社台ファームで、厩舎は栗東の清水先生を予定しています。
父は新種牡馬のエフフォーリアで、母キャリサガは欧州で5勝をあげ、マイルのリステッド勝ちもした競走馬です。
牝系は欧州で活躍馬を多数出しており、勢いもありそうです。
エフフォーリアがエピファネイア×ハーツクライという中距離血統の掛け合わせですから、母系にはマイル以下のスピードを取り入れたいところです。
キャリサガの24の場合、母がマイルを走っており、その点はクリアしています。
エピファネイア、ハーツクライは後躯を強くする血と相性がよく、デインヒルはニックスとして知られます。
その両方を持つエフフォーリアとデインヒルも好相性だと考えられ、好相性が期待できます。
また、ハーツクライ視点で見た時、キャリサガはTiger HillとSurumuの血を持ち、これはサリオスと共通します。
母キャリサガは中距離種牡馬と好相性な血を持っていると言え、本場の配合は魅力的に映ります。
牝馬中距離路線で、クラシックや重賞を期待したい1頭だと思いますし、出資したい1頭です。
No.21 プロディジーの24

プロディジーの24は父ゴールドシップ、母の父ヴィクトワールピサの牝馬です。
千代田牧場の生産で、厩舎は美浦の田中勝春先生を予定しています。
母プロディジーは中央1勝、祖母ベストオブミーはフィリーズレビューで2着の実績があります。
22年産の全兄タイセイリコルドは3歳9月時点で中央2勝をあげています。
ゴールドシップはフィリーサイアーとして知られ、牝馬に活躍馬が多い種牡馬です。
母の父ヴィクトワールピサもその傾向があり、牝馬に活躍馬が多く、母の父としても成果をあげています。
全兄が成果をあげていて、フィリーサイアーの父と母の父を持った牝馬とあって、活躍しそうな要素が揃っています。
スタミナもありそうですし、長めの距離からオークスをねらっていくような存在になれるとおもしろいと思います。
まとめ
正直に言って、すごく迷っています。
出資申込をするのであれば、ラブアンバサダーの24とキャリサガの24で決まりました。
迷っているのはその手前部分で、インゼルの会員として継続するかどうか、という点です。
インゼルは好きなクラブで、応援してきたものの、個人的にマイナスな出来事もありましたし、一区切りついた感もあります。
現在出資している馬たちが現役の期間は継続しつつ、引退にあわせて退会も考えています。
続ける、と気持ちが動いた場合、前述の2頭に出資申込をしようと思います。
もう少し悩んでみようと思います。