インゼルTC募集馬配合分析 エレクトラムの20
No.07 エレクトラムの20 牝馬3月2日生
父 | ダイワメジャー |
母 | エレクトラム |
母父 | High Chaparral |
生産 | ノーザンファーム |
厩舎 | 栗東 手塚厩舎 |
一口価格 | 36,000円 |
母エレクトラムは海外5勝をあげています。G2,G3を各1勝しています。産駒は上に2頭おり、1頭勝ち上がり、1頭は未出走です。4代母のMa Bicheはフランス2歳牝馬チャンピオンを獲得するなど、優れた競走成績を残しています。エレクトラムの20は母9歳時の産駒です。
ダイワメジャーは勝ち上がり率4割~5割とすばらしい数字を持っており、2歳戦から通用する仕上がりの早さと、ダートにも対応できる脚質の広さが魅力です。
ダイワメジャー産駒で母系にSadler’s Wellsの血を引いている産駒には、アドマイヤマーズ、メジャーエンブレム、レシステンシアがいます。いずれも2歳から活躍をしており、仕上がり面でもプラスに働く血となっています。
エレクトラムの20の母父High ChaparralはSadler’s Wells×Darshaanという欧州で活躍するためにはかなり魅力的なニックスの配合をしています。凱旋門賞勝利とはなりませんでしたが、海を渡ってBCターフを連破するなど、すばらしい競争成績を残しました。Sadler’s Wells×Darshaanは、Bold Reason≒Never BendのLalunを生かしたニアリークロスが魅力で、タフな馬場で活躍するパワーを産駒に伝えることができると考えられます。High Chaparral経由ではありませんが、Sadler’s Wells×Darshaanの血を持つ馬では、デンコウアンジュがおり、重い馬場でも後方から一気に差し切るキレ味を見せています。深く重い芝をじっくり進んで消耗しあったところから長い直線で勝負する欧州的な競馬を表現すると、デンコウアンジュのようになるのではないでしょうか。
配合的には1/4サンデーサイレンス・3/4Northen Dancerの形になっており、その形も良さそうです。
気になるのはこの馬のスピード要素でしょうか。Ahonooraは短距離のスピードを持つ種牡馬ですが、産駒に影響を与えるタイプの種牡馬ではないため、どれくらいスピードが生きてくるかは微妙なところです。Sadler’s Wellsの血を引くダイワメジャー産駒は活躍馬が多いのも事実ですが、共通してスピードを強化する血が入っています。エレクトラムの20はそこが薄いのが少し気になります。
まとめ
ダイワメジャー産駒として大物になる要素が含まれており、仕上がりも早そうで2歳から活躍が期待できそうです。一方で、スピードがどのくらいあるかが気になります。種牡馬も代替わりが進んでおり、スピードに富んだ種牡馬も増えています。ダイワメジャーはスピードのある種牡馬ではありますが、さらにそこを増強する要素が求められる時代になりつつあるのではないかと思っています。
心配する要素はありつつも、厩舎も手塚厩舎、ノーザンファームの生産でこの価格ですので、出資価値は十分にあると思います。期待したい1頭ですね。