インゼルサラブレッドクラブ 2022年度募集
インゼルサラブレッドクラブの2022年度募集の先行申込が開始されました。 受付期間は10月1日から23日まで、途中経過は7日と23日に公開されます。これから私自身が検討した内容を文章にし、整理していこうと思っています。その内容が皆様のご参考になりますと幸いです。
募集制度の変更やインゼルサラブレッドクラブの紹介については、過去記事や私のYou Tube動画【インゼルサラブレッドクラブ 加入1年で感じる魅力・推奨ポイントの紹介】をご参照ください。
本分析は募集馬の活躍を保証するのものではございません。出資などの最終のご判断はご自身にご決断ください。また、私の主観による分析ですので、読者の望まない表現が出てくる可能性もございますが、ご了承ください。
募集馬概要 ヴィニーの21
- ヴィニーの21
- 父:ロードカナロア
- 母:ヴィニー
- 母父:ディープインパクト
- 性別:牡馬
- 生年月日:2021年1月19日
- 母7歳時の産駒
- 所属予定:栗東 池江泰寿厩舎
- 生産:ノーザンファーム
- 募集総額:5,500万円
- 一口価格:110,000円
ヴィニーの21はノーザンファーム生産馬で、母7歳時の産駒です。
母ヴィニーは4戦1勝で、故障引退。素質はあったものの、それを生かしきることはできませんでした。祖母コケレールは欧州G1馬です。一族からは重賞馬も出ています。
ヴィニーの仔が募集されるのは2年連続で、キーファーズ所有の繁殖であるのが理由でしょう。全兄のドルヴァルは記事執筆時点(2022年10月2日)でまだデビュー前です。初仔のドルヴァルが4,500万円募集だったのに対し、弟の当馬は5,500万円募集です。
馬格も兄より恵まれており、募集時点で490kgを誇ります。
調教師の池江泰寿先生はオルフェーヴルを管理された名伯楽。お父様の池江泰郎先生もディープインパクト、ステイゴールドを管理されていました。二世代で牡馬三冠を達成したのは唯一の事例です。
スプリンターズステークスでジャンダルムが勝利し、G1を制覇。近年も超一流の厩舎としてご活躍されています。
総合分析
- ロードカナロア×ディープインパクトは名前のイメージと実態があまり一致しない
- ロードカナロア×ディープインパクトだと距離が持ちそうだが、
現在の上記組み合わせでは短距離~マイルが多く、こなせて2,000m - ロードカナロア×ディープインパクトの牡馬には
ジンギ・ファンタジスト・ジュベリーヘッド・アドマイヤハダルなど。
ジンギは地方ダート重賞馬、ファンタジストはスプリント重賞馬。
- ロードカナロア×ディープインパクトだと距離が持ちそうだが、
- Storm Cat≒Caerleonがキーポイント
- このニアリークロスを持つ馬には、
メイショウボーラー・レッドスパーダなど - 父タイキシャトルに際してはいずれもマイル以下でスピードを発揮
ダートにも適性を示す
- このニアリークロスを持つ馬には、
父ロードカナロアは2021年のサイアーリーディング2位の名種牡馬。勝ち馬率も5割ほどあり、とても優秀な種牡馬です。
おおまかな成功パターンはサンデーサイレンス&Specialの血を取り入れ、日本の芝適性をあげつつ、引き締める要素・勝負根性を高める要素を母系から取り入れること。この場合、芝のマイル~中距離での期待値が上がります。
もう1つのパターンとして、芝短距離・ダート短距離的な血を取り入れ、サンデーサイレンスの血を取り入れないという、非主流路線を強化していくパターン。こちらではスプリント路線やダート路線での期待値が高まります。
ロードカナロア×ディープインパクトの産駒で見た時、ダート重賞馬のジンギは母系に北米的なスピードと力強さを持ち、スプリント重賞馬のファンタジストはオセアニアの短距離チャンピオンサイアーであるDanehillの血を持っています。ディープインパクトらしさは薄いものの、勝負強さや粘り強さはディープインパクトの祖母Burghclere由来でそこが遺伝しているのかもしれませんね。
基本的にロードカナロアは母系の持つ要素を引き出す傾向があり、母の目指した路線がわかりやすい馬の方が、良い馬と巡り合える可能性は高まるのではないか、と思います。
ヴィニーは牝馬王道路線を目指せるディープインパクトの配合パターンですし、そういった意味でクラシック路線を目指していたタイプでしょう。それを上手に引き出すことができれば、ヴィニーの21もその路線に向かえると思います。
Storm Cat・Alzao・Caerleonがそれぞれ似た要素を持っており、柔らかなストライドで走る力を高めそうです。それに加えてSecretariatのクロスも持ち、そこも柔らかくする要素です。The Minstrel≒Storm Bird≒Nijinskyが入ってはいるものの、勝負強さ的な要素を増強するようにはあまり思えず、パワー&スピードタイプに思えます。
馬格は十分なものを有しており、歩様も故障が不安になるものはあまり見受けられず、その辺りは大丈夫そうな印象を受けます。調教と共に緩さを解消し、柔らかなストライドを生かして勝負することができれば、東京のマイルでの活躍を期待できるのではないかと思います。
まとめ
厩舎も一流ですし、2番仔ということで、昨年以上に期待ができるのではないでしょうか。個人的な好みの問題で、私はこの馬に出資申込をしませんが、楽しみな1頭ではないでしょうか。
私は以下の図書で学習した知識をもとに分析作業を行っています。もしよろしければ皆さんもご覧ください。