インゼルサラブレッドクラブ 2022年度募集
インゼルサラブレッドクラブの2022年度募集の先行申込が開始されました。 受付期間は10月1日から23日まで、途中経過は7日と23日に公開されます。これから私自身が検討した内容を文章にし、整理していこうと思っています。その内容が皆様のご参考になりますと幸いです。
募集制度の変更やインゼルサラブレッドクラブの紹介については、過去記事や私のYou Tube動画【インゼルサラブレッドクラブ 加入1年で感じる魅力・推奨ポイントの紹介】をご参照ください。
本分析は募集馬の活躍を保証するのものではございません。出資などの最終のご判断はご自身にご決断ください。また、私の主観による分析ですので、読者の望まない表現が出てくる可能性もございますが、ご了承ください。
募集馬概要 ヤマンの21
- ヤマンの21
- 父:ドレフォン
- 母:ヤマン
- 母父:ハービンジャー
- 性別:牡馬
- 生年月日:2021年3月25日
- 母8歳時の産駒
- 所属予定:栗東 小崎憲厩舎
- 生産:チャンピオンズファーム
- 募集総額:2,600万円
- 一口価格:52,000円
ヤマンの21はチャンピオンズファームの生産馬です。育成牧場もまたチャンピオンズファームとなっています。チャンピオンズファーム生産馬がインゼルで募集されるのは今年からです。
母ヤマンはパカパカファームの生産馬。中央で5戦して未勝利、芝では4戦し、2着1回と3着1回があります。未勝利突破の可能性もあった馬ですが、6月で引退しています。引退後当馬を含め4頭の産駒がいますが、いずれも生産はチャンピオンズファームで、上3頭はいずれも未勝利です。父はそれぞれハーツクライ・キンシャサノキセキ・キズナとなっています。
牝系はバブルカンパニーから連なる名牝系。4代母バブルカンパニーからはサンデーサイレンスの2世代目の産駒として、大きな成果を残したバブルガムフェローが出ています。3代母バブルプロスペクターからは菊花賞馬のザッツザプレンティが出ています。ヤマンの21のいとこには日本ダービー馬で種牡馬としても活躍するディープブリランテがいます。
母は競走馬としても、繁殖としても成果を残すことは今時点でできていませんが、牝系は優秀です。
父ドレフォンの種付け料2020年当時は300万円。初年度産駒が活躍し、ジオグリフが皐月賞を制する以前に種付け料700万円に到達しています。今期のドレフォン産駒の平均募集価格は3,000万円ほど。ライオンのリミニの21が7,000万円で抜けて高価ですが、概ね2,000万円から4,000万円のレンジにおさまっています。ヤマンの21は最安値クラスの価格です。
総合分析
- 路線的には芝マイルあたりになるのではないか
- ドレフォンは芝・ダート兼用で、ダートの方が成果が出ている
- 母の父ハービンジャーが芝馬で、ダート適性より芝適性が高そう
- 母系もフランス的で芝適性が高そう
父ドレフォンは2021年に産駒がデビューした種牡馬で、初年度産駒から皐月賞馬のジオグリフ、NHKマイル3着のカワキタレブリー、芝・ダートのリステッド勝ちのデシエルトを輩出しています。芝でもダートでも成果を残しており、サンデーサイレンスの血を持たないことから、サンデーサイレンスの血を取り入れつつ成果を残す馬が多数います。軽く柔らかいスピードを取り入れると芝でも通用する馬が出て、そうでない場合はダートで活躍する馬が出る、というイメージです。
種牡馬には主張が強いタイプとそうでないタイプがいますが、ドレフォンの場合は日本ですでに広く流行している血を複数持っており、その血を母が刺激することで、その要素が引き出されていく、主張があまり強くないタイプの種牡馬とみています。これは同じStorm Catの系統のブリックスアンドモルタルとは大きく異なってくるのではないかと思います。
母の父ハービンジャーはここ1,2年くらいで見かけるようになりました。有名どころではメイケイエールがあげられます。ハービンジャーはデインヒルの系統ですが、緩く柔らかなタイプで、ゴツゴツしたタイプにはあまりなりにくい印象です。種牡馬としては芝を得意とし、重馬場も苦にしないタイプです。
ドレフォンは北米のダート短距離、ハービンジャーは芝の中長距離ですから、そのバランスは良さそうです。祖母バルブドリームは欧州のスタミナ血統を父に持ち、かつ日本で活躍馬を多数出してきていますから、溜めてキレるタイプの要素は持ち合わせていそうです。
ドレフォンのスピードで追走に苦労せずに道中進めるようであれば、持続型の末脚勝負で面白い成果を残せるのではないでしょうか。NasrullahとHyperionの要素もあり、大箱で長い脚を使うシチュエーションに期待です。
私はドレフォン産駒、フォンメイリーに出資しています。牝系は重賞馬を出すなどなかなか優秀ながら、母は18歳、上の産駒は8頭いて中央勝ち馬なし、という馬だったのですが、新馬・未勝利では掲示板を外さず、無事に勝ち上がっています。1つの例ではありますが、ドレフォンが種牡馬として優秀であることを示す事例ではないかと思います。
この馬も、牝系の活力をドレフォンが引き出してくれていれば、成果を残せるのではないかと思います。
つなぎが立ち気味に見えたり、馬体の雰囲気なんかは芝というよりは、ダートに向いていそうな印象を受けます。洋芝なんかにも向くタイプでしょうか。
まとめ
ドレフォンは父としてすごく優秀で、活躍が楽しみな種牡馬です。この馬も楽しみではあるものの、ドレフォン産駒にはすでに出資していて、次狙うならこれ、という配合がありますので、今回は出資申込をしない予定です。活躍に期待です。